公認会計士による新規上場企業の財務分析【ソウルドアウト株式会社】

公認会計士の視点から、今注目の新規上場企業を紹介し、財務分析を行います。

中堅・中小企業市場へインターネット・ビジネスの支援サービスを提供する目的で平成21年12月に株式会社オプトホールディングの子会社として設立されたソウルドアウト株式会社について企業分析を行います。
会社名 ソウルドアウト株式会社
証券コード 6553
市場 東証マザーズ(上場:2017年7月12日)
業種 サービス業
事業内容 地方及び中堅・中小企業向けネットビジネス支援事業(Webマーケティング、HR、IT化領域を支援するサービスの提供)
設立 2009年12月16日
従業員数 連結219名(平成29年4月30日現在)
代表取締役社長 荻原 猛
事業戦略 Webマーケティング支援(インターネット広告販売代理等)を主力とし、HR支援(人的資源の調達・教育研修)及びIT化支援(人工知能技術を活用したツールの導入等)のサービスをクロスセル展開しています。
平成24年12月期から平成28年12月期(以下、当期)までの財務情報を用いて、公認会計士の視点から財務分析を行いました。

会計士の5期間財務分析

売上推移

  • 当期の売上高は8,552,708千円で、前期比9.9%の増加となりました。
  • 同社グループは同社と連結子会社3社で構成され、主に同社がWebマーケティング支援、子会社がHR支援、IT化支援を担っています。当期の売上高連単倍率は1.1倍で、同社によるWebマーケティング支援が中心となっています。
  • 単体ベースで見ると5期連続で増収となっており、平均売上高成長率は10%と高水準です。
 

会社の利益構造

  • 当期の経常利益は491,959千円で、前期比81.9%の増加となりました。また、当期の売上高経常利益率は5.8%で、前期の3.5%から大幅な改善が見られます。売上高が増加し、売上原価率が77%から72%に下がっていることが主な要因となっていると考えられます。
  • 当期の経常利益の連単倍率は1.6倍であることから、利益面での子会社の貢献は大きいと言えます。
   

会社の資本構成

  • 当期末の自己資本比率は24.88%、流動比率は115%となっています。自己資本比率は高くはありませんが、借入金の当期末残高はなく(平成29年12月期第1四半期末は短期借入金200,000千円あり)、負債純資産合計に占める買掛金の割合が45%と高いことが要因であると考えられます。
 

PER(予想株価収益率)

    親会社株主に帰属する当期純利益293,680千円、上場時発行済株式総数9,290,000株及び想定発行価格1,080円に基づいて算定した予想PER(連結)は34.16倍となります。平成28年3月期の1株あたりの純利益は73円09銭です。また、想定発行価格1,380円となっています。
 

企業価値に影響を与える外部的要因

  • インターネット広告代理事業においては、ヤフー株式会社及びグーグル合同会社からの仕入高が当期の仕入高全体の約80%を占めており、当該仕入先からの仕入が滞るような状況となった場合、財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
  • 発行済株式総数の60%超を株式会社オプトホールディングが、また30%超をヤフー株式会社が保有しており、同社は株式会社オプトホールディングに関しては上場後も当面連結グループとして資本関係を維持していく予定であるとしています。